山行水行

読んだ本の感想をぼちぼち

AX  / 伊坂幸太郎

小説というものはほとんど読んでいなかった自分も

オーディオブック audibleを使いだして

小説の面白さが分かってくるようになってきた。

といっても1作品10時間近くかかる作品が多いので

面白くない作品は時間の無駄だ、

自然と評判のいい本を優先して聞くことになる。 

作家名をよく知っていない自分だが

伊坂幸太郎の名前は知っていたということで 

この作品 AX を購入して聞いてみた。

 

凄腕の殺し屋だが恐妻家という主人公「兜」

子供の克巳が生まれたころから組織を抜けたいと考えるようになる。

しかし簡単には抜けられない、家族に秘密を隠しながら生活を続ける姿と

殺し屋の姿との違いが面白い。

 

読んでみると ここまで兜が妻を恐れる必要があるのだろうかという

ところをものすごく感じた、子供の克巳にもあきれられているほどだったので

相当のものなのだろう。

こういうのは実際に結婚して家庭を持って見ないとわからないのだろうか

実際自分の周りにも嫁に気を使っているなと感じる既婚者も多いし

程度の違いこそあれ結婚生活はそんなものなのだろうか

自分が未婚なのでよくわからないのかもしれない。

そこはわからなくても 家庭を大切にしていることは読んでいても伝わってきた

同じような境遇のパパ友とも意気投合したり、子供のことで盛り上がったり・・

そういうところはいいお父さんなのだろうなと感じた。

 

物語の最後は結構さみしい終わり方で

こんな殺し屋本当にいるんじゃない?

と思わせてくれる作品だった。

 

 

AX アックス (角川文庫)

AX アックス (角川文庫)