山行水行

読んだ本の感想をぼちぼち

騎士団長殺し 第1部 顕(あらわ)れるイデア編

人生初の村上春樹本です

マスコミで新作が出るたびに話題になっているので

一度読んでみたかった作家です

図書館でやっと新作の長編「騎士団長殺し」が借りられたので

読んでみました

 

主人公は36歳の画家 自分と年が近いので

この設定は良かった、登場人物も少なく

人間関係でわからなくなることもなく

読みやすい。

またよく言われる村上春樹特有の比喩表現も

うまく使っているなあと感じたし

文章表現も難解でなくて誰でも読める感じで

評価されているのもうなずけた

話も悪くないと思う

長編だけあって

登場人物の人物像も

くどいくらいに描かれていて

感情移入しやすかった

 

ただ気になったのは性描写が多いので

18禁にしたほうがいいんじゃないの?

って思った。これがなければノーベル賞取って

万人にお勧めできるんだろうなという感想

とはいっても結構面白かったので

まだ第1部しか読んでいないけれど

第2部も借りられたら読んでみたいと思う。

 

 

池上彰の世界の見方 ドイツとEU 理想と現実のギャップ

世界の見方シリーズ第5弾

今回はヨーロッパについて

といってもこの地域は国が多いので

EUとドイツでまとめて書いてある

過去2回の世界大戦を引き起こしたドイツ

そして戦後平和を願って結成されたEC

今後の世界の動きを予測していくのにも

この地域のことを理解するのは必須だろう

ドイツについてはやはり                               

アドルフ・ヒットラーによるナチ党の

独裁政権による軍事侵攻がこの国の黒歴史になっている

日本と同じように敗戦国でありながら

戦後処理の方法も違い非常に興味深い

日本にも見習うところがあるように思えた

日本のような島国ではあまり感じることのない

陸続きの隣国の脅威はよくわからないところもあるのだが

人々が平和を願う気持ちは

いつの時代も変わらないはず

ヨーロッパ諸国は世界の手本となって

国際平和をリードしていってもらいたい。

キラキラ共和国 / 小川糸

ドラマ化もされたツバキ文具店の続編

主人公の鳩子は代書屋を文具店で営んでおり

いろいろな依頼人たちとの出会いと

鎌倉の日常の生活を描いていく作品

前作は代書屋の仕事が多かったのだが

今作は鳩子が結婚したということもあって

鳩子の幸せな日常がメインにつづられている

子供を持った親の気持ちはまだ私にはわからないのだけれども

家庭を作って血のつながりだけでなく

心のつながりを持った人と暮らせる

というのはとても幸せなのだろうと

感じられる作品になっている

作者が女性なので、実に女性らしい

母性溢れる文体は、男の私には

とても描くことのできない世界だろうと感じた

まだいくらか伏線が残っているので

続刊も楽しみに待っていたい。

 

 

キラキラ共和国

キラキラ共和国

 

 

12月の読了本

今年最後の読了本感想

今月は4冊読了 今のところ週に1冊が目標なので

目標は達成、ただ小説が読めなかったので

少し物足りない感じもする、ビジネス書などは

読み方のコツをつかみ、読みやすいのだが

小説のように物語性のある本は読むのが遅いので

手が出にくいというのもある、ここら辺は来年の課題とし

小説も読んで自分の世界観を広げてみたいところではある

 

 

最速でおしゃれに見せる方法 / MB /扶桑社

もう私も立派なおっさんなので 

服装だけでも小奇麗にしていないと

とても人前には出られないと感じるようになった

とはいっても、いままでファッションなどまるで無頓着で

適当にイオンでセール品を着ていただけなので

今現在センスのかけらもない服装なのである。

 

そこでネットで調べたところこの本がヒット

メンズファッションバイヤーのMB氏による

ファッションの大原則とルール 選び方 合わせ方などを

解説してくれている。この解説がとても役に立って

ほぼ全ての話しが初耳だったので、とてもためになった本である

特にIライン、Aライン、Yラインなどはまるで意識したことがなく

これを意識するだけでもそれなりに見栄えは良さそうだ

私のこれからの服選びの参考になった1冊であった

 

 

日本人だけがなぜ日本人のすごさに気づかないのか

/ ケントギルバート、石平 / 徳間書店

中国出身の石平氏、アメリカ出身のケントギルバート2氏の対談本

両氏は2人ともそろっての親日家、ケントは前からテレビで知っていたものの

平氏は知らなかったのでどのような人かは読んでいくうちに理解して行けた

平氏は2007年に日本に帰化している

主に中国・韓国の国民の考えから

そして日本との関係の解説

アメリカの戦後占領政策、憲法9条についてなど

現在の日本の問題を語っている

印象に残ったのはケントの発言

日本人の自虐史観

終戦直後戦後GHQ占領政策時の

ウォー・ギルト・インフォメーション・プログラム (WGIP

「戦争への罪悪感を日本人の心に植え付ける宣伝計画」

によって決定づけられている。 GHQによって厳しい検閲を行い

日本のすべてのメディアを統制、そしてアメリカにとって都合の悪いことを報道せず

戦前の日本は悪かったという意識を国民に植え付けた

日本の左翼活動家についても言及、WGIPに洗脳されている

このWGIPが今の日本を形作った大元だと感じた。

やはり敗戦により変わっていた日本

果たしてこれでいいのか悪いのか

改めて考えさせられる1冊だった。

 

 

絶対にミスをしない人の脳の習慣 / 樺沢紫苑 / SBクリエイティブ

精神科医の樺沢紫苑氏の新刊

Youtubeで盛んに宣伝しているので気になって読んでみた

この方の本の内容はほぼyoutubeを見ていれば聞いたことのある

話しなので改めて知ることは少ない気がするが

改めて復習するにはちょうどいいかもしれない

ミスの原因は大きく分けて4つあり

ワーキングメモリーの低下、脳疲労、脳の老化、集中力の低下

があげられ この原因を脳の4つのプロセスである

入力、出力、思考、整理 を変えて

ミスを減らそうというもの

後半の思考、整理の項目は私が今までに考えたことのない

内容で参考になった、今までは6時間睡眠だったが樺沢氏は

7時間睡眠を推奨しており試しに7時間寝てみたが

確かに頭がすっきりして1日調子がいいようだ、

精神科医のすごさを感じた、

ミスのない人はいないと思うが

ミスを繰り返したり、ミスが多いなど感じた人は

読んでみたらよいと思う1冊。

 

 

自信過剰な私たち /中村隆文/ ナカニシヤ出版

どこでどうやって知ったのか忘れたが

なぜか手に取っていた1冊、

何をやってもうまくいかないのは自信過剰のせいなのか?

という問題を哲学的、経済学的視点などから紐解いていっている、

少し難しかったがこれがなかなか面白かった

過去にとらわれるのはサンクコスト(埋没費用)にとらわれているから

人生とは何なのか、人は何のために生きているのか

これらを少し難しめの話しで、解説しているのだが

ゆっくり読むとすんなり頭に入ってきて納得がいく

この感覚も面白かった。これを読むのに2週間かかってしまったが

後悔はしていない、それほど得るものは大きかったし

自分の思考も改めさせてもらった1冊であった

 

 

今月のベストは自信過剰な私たち

著者の中村隆文氏は大学の准教授

私は高卒なのでこんな勉強ができるのなら

大学に行っていればよかったと感じてしまった

ただこれも今になって言えることで

当時は考えてもいなかったのだからしょうがない

ただこの本を読んで 人生観が少し変わった気がする

自分というものが少しわかった気がする

そんな発見があったので非常にいい本だった。

11月の読了本

今月は池上彰氏の本ばかりになってしまった

読みやすいので つい手に取ってしまうのだが

知識の偏りも気になる所

来月は小説を入れてみて

多様な本を読んでみたい

 

知らないと恥をかく世界の大問題8 / 池上彰

副題は「自国ファーストの行き着く先」

 

毎年出ているので一年間の間に

世界がどう動いたのかを知るのにちょうどいいので

毎回読んでいる

今回はアメリカトランプ大統領誕生により、

一層明確になってきている

世界の自国ファーストの流れを

中心に書かれている

いつもテレビで解説している内容であったが

活字で改めて読みなおすと理解が深まる

難しい本は読めない私にとっては

世界情勢のおさらいに最適な本だ

 

おい、マジか。池上彰の「ニュースを疑え!」 / 池上彰

「おい、まじか。」という

池上氏らしくない言い回しが

キャッチーなタイトルな本

週刊文集連載の池上彰のそこからですか?を加筆修正

この本はちょっと難しかったので あまり頭に残らなかった

ニュースには書かれていない 裏の真相も考えてみようという感じか

フェイクニュースに騙されるなということだろう思う

 

池上彰の世界の見方 中東   / 池上彰

この本もシリーズで各地域ごとに出ている

アメリカ、中国がとてもためになったので

中東も読んでみた、この地域は日本人にとって

テロ、石油、イスラム、難民などのイメージがある

平和な日本に住んでいては なかなか理解しにくいことかもしれないが

世界では日本では考えられないような

問題が起こっていることがよく分かった

特に この地域を理解するのには必須の知識であろう

イスラム教についての説明が分かりやすく

解説されていた しっかり理解して

中東情勢を学べる本だ

 

 

95歳まで生きるのは幸せですか? / 池上彰瀬戸内寂聴

 

95歳になった尼僧とジャーナリスト池上彰との対談本

テレビで放映された内容がメインで

前書きあとがきにそれぞれが 執筆している

高齢化社会を迎え行く日本にとっての問題

高齢になって生きていくことは果たして幸せなのか

など考えさせてくれる内容だった

池上氏の 「物事をわかりやすくの姿勢でやっていたが

そればかりやっていると 難解な言い回しや

それを理解しようとする力が失われていくのではないか?」

という 一言は印象的だった、若い人の話を聞いていると

語彙力がなくなっている気がする(もちろん皆ではない)

物事を考えるのは言語あってのことなので

語彙というのは重要だと思うのだ

うざい やばい きもい ばかりでは

何も意思が伝えられなくなってくることに

早く気が付いてほしい 

 

 

 

以上今月は4冊少な目だが内容は濃かったと思う

今月中のベスト1は 

知らないと恥をかく世界の大問題8

自国ファーストへの世界の動きが

よくわかってためになった

またこの本でも 中東の情勢が解説してあったので

世界の見方  の本を読むのに予習にもなった

この先各国自国ファーストの政策が進むことで

どうなっていくのか 

日々ニュースの見方も変わってくると思う一冊だ

10月の読了本 ベスト1は「久米宏です。」

本がたまってしょうがないので

図書館で借りるようになった

すると以前より、本を読む数が増えた

返却までの時間制限が

読まねばもったいないという

気持ちを煽っているおかげで

今まで購入しても積読派だった自分が

完読できているのかも知れない

まあ家から車で30分近くかかるのが

面倒なんだが、図書館の本棚を

見てみると書店で欲しかった本、

知らなかった古めの本が

意外と多いことに気づいて

最近は毎週図書館に通っている

 

そして今月読んだ本はこちら

 

脳のパフォーマンスを最大まで引き出す神・時間術 

/大和書房/樺沢紫音

youtubeで配信も行っている精神科医の樺沢氏の

時間術の本、内容的にはほぼyoutubeで毎日言っていることと

同じような感じなのでわざわざ買うことはないかなと思い

図書館で借りてみた、氏の今までの著書を読んでいれば

改めて知るようなことは少ないかなというような感想

 

久米宏です。

/世界文化クリエイティブ/久米宏

ニュースステーションでキャスターだった久米宏氏の自伝

大学卒業からラジオ放送を経てテレビのキャスターになり

ニュースステーションのキャスター時代そして

今のラジオ番組「ラジオなんですけど」

までの久米氏の活動を語っている、

ニュースステーション時代の話が

本の内容の半分を占めているあたり

この番組に対する

久米氏の思い入れの深さがうかがえた、

個人的にはニューススクランブルの

横山やすし氏とのやり取りが興味深かった、

あの番組は子供ながらに

親と楽しんでみていた記憶がある。

厚い本だが字が大きめで読みやすく

3日くらいで読めた

 

正しい本の読み方

講談社現代新書/橋爪大三郎

本を読んだらいいよ、こんな効果があるよ

って内容の本はたくさんあるが

これはその本をどうやって読んだらいいかの本

小説や哲学の本などの読み方を解説してくれている

文章が細切れで少し読みずらかった感があるが

小説の読み方や考え方など理解できた

これからは一生読書が楽しめるようなれる

と思える一冊だった。

 

ほかにも2冊ほど読んでいるが

感想を書くほどではなかったので割愛

今月の私のベスト1は「久米宏です。」

個人的に自伝的な本が好きなのかもしれないのだが

ある程度成功している人物の足跡を知るのは

自分のこれからの人生にとても役に立つ。

久米宏という人間にもこれから

注目をしていきたくなるような本だった。